【耳が痛い話】その雑務、「丸投げ」で会社を潰していませんか?事業を伸ばす経営者の「戦略的委任」という思考法

「誰か、この面倒な雑務、まるっと引き受けてくれないかな」
日々、事業の成長のために奮闘されている経営者の方であれば、一度はこう願ったことがあるのではないでしょうか。
そのお気持ち、痛いほどよく分かります。
ですが、もしその願いが単なる「丸投げ」願望だとしたら、それはアウトソーシング失敗への入り口かもしれません。
こんにちは。アージュスタイルの山田です。
なぜ、私がこれほど厳しいことを申し上げるのか?
それは、私自身が元システムエンジニアであり、そしてこれまで数え切れないほどの中小企業の「業務の混乱」を目の当たりにする中で、アウトソーシングの成否を分ける「たったひとつの法則」に気づいてしまったからです。
私は元システムエンジニアという経歴を持ち、フリーランス時代から現在に至るまで、数多くの中小企業の経営者様がアウトソーシングを活用する現場を見てきました。
その中で、残念ながら外部の力をうまく活用できずに「コストだけがかさんでしまった」と嘆く方と、見事に雑務から解放され、事業を大きく飛躍させる方の両方を目の当たりにしています。
両者を分けるものは何だったのか?
結論から申し上げると、それは業者選びや担当者のスキル以前の問題。
経営者自身が持つ「アウトソーシング哲学」の違いです。
この記事では、失敗を招く「丸投げ」と成功を手繰り寄せる「戦略的委任」の決定的な違いについて、私の経験と考えをお話しします。
目次
私が「丸投げ」の依頼を丁重にお断りする、たったひとつの理由
時々、新規のお客様から「とにかく忙しいから、いい感じにやっといてください」といったご相談をいただくことがあります。
ですが、大変申し訳ないのですが、このようなご依頼は基本的にお断りしています。
冷たいと思われるかもしれません。
ですが、これには明確な理由があります。
それは、「仕様書のないシステム開発は、必ず失敗する」という、私がSE時代に骨身に染みて学んだ原則があるからです。
お客様の頭の中にしかない「いい感じ」を、私たちがエスパーのように読み取って形にすることは不可能です。
それは、どんなに優秀なエンジニアでも、どんなに気の利く事務スタッフでも同じです。
結果として「思っていたのと違う」という不満が生まれ、お客様にとっても私たちにとっても不幸な結果に終わってしまいます。
アウトソーシングにおける業務フローは、まさにシステム開発におけるプログラムそのもの。
そして、その業務フローを定義した「マニュアル」こそが、唯一無二の「仕様書」なのです。
失敗する経営者の「丸投げ」思考、3つの特徴
では、具体的にどのようなアウトソーシングが失敗につながるのでしょうか?
私がこれまで見てきた「丸投げ」思考の経営者には、いくつかの共通点がありました。
特徴1:ゴールが曖昧。「いい感じに」という名の思考停止
「このリストの顧客に、うまいことアプローチしておいて」
「SNS、なんかいい感じに更新しといてくれない?」
こんな指示に、心当たりはありませんか?
「丸投げ」思考の最大の特徴は、達成すべきゴール(KGI・KPI)が定義されていないことです。
「うまいこと」「いい感じに」という言葉は、聞こえは良いですが、実態は「考えることを放棄している」状態に他なりません。
これでは代行業者は何を目指して動けばいいのか分からず、成果が出ないのも当然と言えるでしょう。
特徴2:プロセスが不在。「やり方は任せる」という名の無責任
ゴールが曖昧なことに加え、「どうやってそこに至るか」というプロセスも定義されていません。
「やり方はプロに任せるよ」と言えば、一見、相手を信頼しているように聞こえます。
しかし、多くの場合、自社の中に確立されたプロセスがないため、説明すること自体ができないだけ。
元々社内に「正解のやり方」が存在しない業務を、外部の人間が突然できるようになるはずがありません。
これは信頼ではなく、業務フローを構築する責任の放棄です。
特徴3:責任の所在が不明確。「うまくいくらないのは代行者のせい」という他責思考
そして最終的に、期待した成果が出なかった時に「やっぱりあの業者はダメだった」「担当者の能力が低い」と、原因をすべて外部のせいにします。
曖昧なゴール設定とプロセスの不在。
その根本的な原因を棚に上げて、実行者だけを責める。
これでは、何度アウトソーシング先を変えても、同じ失敗を繰り返すだけです。
成功する経営者の「戦略的委任」。それは事業の“設計図”を描くこと
一方で、アウトソーシングを成功させて事業を飛躍させる経営者は、全く異なる思考法を持っています。
それが「戦略的委任」です。
「戦略的委任」とは、単なる作業の外注ではありません。
自社の事業を深く理解し、何が自社の核となる業務(コア業務)で、何を外部に任せるべきか(ノンコア業務)を経営者自身が判断し、その実行プロセスを明確に定義して委ねるという、高度な経営戦略です。
彼らにとって、アウトソーシングパートナーは「お手伝いさん」ではありません。
自社で描いた業務フローという名の「ソースコード」を、寸分違わず実行してくれる忠実な「外部実行エンジン」
そして、その設計図こそが「業務マニュアル」なのです。
「この手順で、このツールを使い、このフォーマットで報告してください」
ここまで業務が定義されていれば、実行者のスキルや解釈によるブレは最小限に抑えられ、常に安定した成果が保証されます。
これこそが、事業をシステム化し、スケールさせていくための第一歩なのです。
あなたの指示は、入社1日目の新人でも理解できるレベルまで具体化されているでしょうか?
もし答えが「No」なら、それはまだ「戦略的委任」とは呼べません。
「戦略的委任」を実践すると、あなたの会社に何が起こるか?
業務を言語化し、マニュアルに落とし込む作業は、正直に言って最初は大変です。
しかし、その労力を乗り越えた先には、計り知れないメリットが待っています。
属人化の解消と事業の安定化
特定の社員がいなければ業務が回らない、という状態から脱却できます。
マニュアルという「会社の資産」があれば、担当者が変わってもサービスの質を維持でき、事業は安定します。
経営者自身の「戦略的時間」の創出
経営者がやるべき仕事は、雑務の処理ではありません。
事業の未来を考え、新たな価値を創造することです。
ノンコア業務を信頼できる外部システムに任せることで、本来の仕事に集中するための、最も価値ある時間を手に入れることができます。
コスト削減以上の「利益構造の改善」
「戦略的委任」は、単に人件費を削減するだけの施策ではありません。
業務プロセス全体が見直され、無駄がなくなることで、会社全体の生産性が向上します。
その結果、会社の利益構造そのものが改善されていくのです。
アウトソーシングに支払う料金は、「コスト」でしょうか?
それとも「投資」でしょうか?
「戦略的委任」を実践する経営者は、それが未来への「投資」であることを知っています。
まとめ:あなたの会社は、どちらの未来を選びますか?
「丸投げ」は、一見すると楽な選択のように思えるかもしれません。
しかし、それは思考を停止させ、根本的な課題から目を背ける行為です。
長期的にはあなたの会社から、成長の機会を奪っていきます。
一方で、「戦略的委任」は、経営者自身に思考と決断を要求する険しい道かもしれません。
しかし、その先には事業がシステムとして安定し、あなた自身が本当にやるべき仕事に集中できる「明るい未来」が待っています。
私たちアージュスタイルは、「丸投げ」したい方のための便利屋ではありません。
自社の業務と真剣に向き合い、「戦略的委任」を実践しようと決意した経営者のための「ビジネスプロセス実行パートナー」です。
もしもあなたが後者の未来を選び、そのための信頼できる実行システムを探しているのであれば、ぜひ一度お問い合わせください。
あなたが描いた事業の設計図を、私たちが責任を持って形にします。
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