その「いい感じに」で月10時間をドブに捨てていませんか?外注失敗を100%防ぐ「マニュアルファースト」思考

「これ、いい感じにやっといて」
もしかしたら、あなたも一度は使ったことがあるかもしれません。
もしくは、部下や外注スタッフにそう伝えて、思ったような成果物が上がってこずに、頭を抱えた経験があるのではないでしょうか?
「なぜ、これくらい言わなくても分からないんだ」
「もっと気を利かせてくれてもいいのに」
そのイライラ、そしてがっかりした気持ち。痛いほどよく分かります。
ですが、もしその問題が、あなたの指示の出し方や、相手の能力不足だけが原因ではないとしたら?
こんにちは。元システムエンジニアで、現在は法人向け事務代行サービスを提供しているアージュスタイルの山田です。
今日は、SE時代の経験から確信を持って言える、「なぜ、あなたの指示は伝わらないのか?」という問題についてお話しします。
この記事では、そんな私の失敗談も交えながら、なぜあなたの「いい感じに」が伝わらないのか?
そして、その問題を根本から解決する「マニュアルファースト」という考え方についてお話ししていきます。
目次
なぜ、あなたの「いい感じに」は伝わらないのか?
そもそも、なぜ私たちは「いい感じに」という曖昧な言葉を使ってしまうのでしょうか?
そして、なぜそれは驚くほど相手に伝わらないのでしょうか。
経営者とスタッフの「見ている景色」の違い
最大の理由は、あなたとスタッフとでは、見ている景色が全く違うからです。
経営者であるあなたは、事業の全体像を把握しています。
その業務がどのプロジェクトの一部で、最終的にどんなゴールに繋がるのかを理解しています。
だからこそ、あなたの中には明確な「いい感じ」の完成図があるのです。
しかし、スタッフは違います。
彼ら、彼女らに見えているのは、依頼された業務という「点」だけ。
その前後の文脈や、事業全体の方向性までは見えていません。
その状態で「いい感じに」と言われても、それは霧の中で「宝物を探してこい」と言っているようなものなのです。
「伝言ゲーム」が引き起こす、時間とコストの悲劇
曖昧な指示は、ビジネスにおいて致命的な「伝言ゲーム」を引き起こします。
- あなたが「いい感じに」と指示を出す
- スタッフは自分の解釈で「いい感じ」の作業をする
- 出来上がってきたものは、あなたのイメージと全く違う
- あなたは修正指示を出し、スタッフはやり直す
- お互いに時間と労力を消耗し、関係性にも亀裂が入る
こんな経験はありませんか?
この不毛なやり取りで失われているのは、スタッフの作業時間だけではありません。修正指示を出すあなたの時間、本来やるべきだったコア業務が遅れることによる機会損失、そして何より「人に任せるって、なんて面倒なんだ」と感じる精神的なコストです。
私も昔は「察してよ」と思っていました - 元SEがマニュアル主義になった理由
偉そうなことを言っていますが、何を隠そう、私自身がこの「曖昧な指示」の罠にどっぷりハマった一人です。
SE時代、私は要件定義書や設計書という「マニュアル」に基づいて、一分の狂いもなくシステムを構築する世界にいました。ですから、事業を始めた当初も、当然のように「指示は明確に」を心がけていたつもりでした。
しかし、事業が拡大し、私一人では手が回らなくなり、外注スタッフに業務を任せるようになった時、問題が起きたのです。
個人の能力に頼った結果の失敗談
「この前のやり方で、今回もお願いします」
「お客様の意図を汲んで、柔軟に対応してください」
今思えば、これらも立派な「いい感じに」という指示でした。
私は、スタッフたちが私のやり方を見て学び、同じように「察して」動いてくれることを無意識に期待していたのです。
結果は、惨憺たるものでした。
あるスタッフは、良かれと思ってやったことが裏目に出てお客様からクレームを受けました。
またあるスタッフは、指示がないからと全く動いてくれない。
私はその尻拭いに追われ、「なぜ、これくらい察してくれないの!」と、日々イライラを募らせていました。
システム思考が導き出した答え
そんな時、SE時代の経験が頭をよぎりました。
「なぜシステムは、誰が操作しても同じように動くんだろう?」
答えは単純です。
そこには「曖昧さ」を一切排除した、詳細な設計書(マニュアル)があるからです。
その瞬間、私は自分の間違いに気づきました。
私がやろうとしていたのは、個人の「察する能力」や「柔軟性」といった、属人的で不確かなものに依存した、極めて不安定な仕組み(とも呼べないもの)だったのです。
人数が増えても、誰が担当しても、お客様に同じ品質のサービスを提供し続けるためには、個人の能力に依存するのではなく、誰がやっても同じ結果を出せる「仕組み」こそが必要だ。
そうしてたどり着いたのが、私たちのサービスの根幹をなす「マニュアルファースト」という考え方だったのです。
「マニュアルファースト」がもたらす3つの革命
「マニュアルファースト」とは、業務を依頼する際に、まず依頼する側が詳細な業務マニュアルを作成することを大前提とする考え方です。
面倒に聞こえるかもしれませんが、これには双方にとって計り知れないメリットがあります。
革命1: 曖昧さが消え、期待通りの成果物が手に入る
マニュアルはあなたとスタッフの間の「共通言語」であり、業務の「設計図」です。
元SEの私から言わせてもらえば、マニュアルはビジネスを動かすための『ソースコード』そのもの。
どれだけ高性能なサーバー(スタッフ)を用意しても、バグだらけのソースコードでは、まともなアプリケーション(事業)は動きません。
「このボタンをクリックする」「この文言をコピー&ペーストする」といったレベルまで具体的に指示が書かれていれば、そこにスタッフの解釈が入り込む余地はありません。
あなたの頭の中にある完成イメージが、そのまま寸分違わず形になります。
「思ったのと違う」という悲劇は、もう起こりません。
革命2: 誰がやっても同じ品質が保たれる(脱・属人化)
「この仕事はAさんしかできない」というのは、事業における大きなリスクです。
Aさんが病気になったり、退職してしまったら、その業務は完全にストップしてしまいます。
しかし、マニュアルさえあれば、その業務はBさんでもCさんでも遂行できます。
業務を「人」に紐づけるのではなく、「仕組み(マニュアル)」に紐づけることで、事業は安定し、継続性が生まれるのです。
革命3: 指示する側の「精神的コスト」がゼロになる
一度マニュアルを作ってしまえば、次に同じ業務を依頼する時は「マニュアルの通りにお願いします」の一言で済みます。
「どう説明したら伝わるだろう」
「前回と同じミスをされたらどうしよう」
そんな指示を出すたびに感じていた精神的な負担から、完全に解放されます。
これは、経営者にとって何物にも代えがたいメリットではないでしょうか。
でも、マニュアルを作る時間なんてない? - いいえ、それは最高の「投資」です
ここまで読んで、「理屈は分かるけど、そのマニュアルを作る時間がないんだよ!」と思われたかもしれません。
確かに、最初は時間がかかります。
ですが、断言します。
マニュアル作成は、未来のあなたの時間を買う、最高の自己投資です。
一度作ってしまえば、その業務を誰かに任せるたびに、あなたは「指示を考える時間」「修正する時間」「やり直しさせる時間」から解放されます。
その浮いた時間であなたは営業や商品開発といった、あなたにしかできない「本来やるべき仕事」に集中できるのです。
もし、どこから手をつければいいか分からないなら、まずはひとつ、あなたが毎日やっている単純な定型業務を書き出すことから始めてみてください。
それが、あなたの事業を「仕組み化」する、記念すべき第一歩になるはずです。
まとめ: 「誰でもいい」ではなく「誰がやっても大丈夫」な仕組みを作る
「いい感じに」という一言は、一見すると相手を信頼しているように聞こえる、便利な言葉です。
しかしその裏側では、無用な誤解とストレス、そして貴重な時間とコストを浪費させています。
私たちが提供する事務代行サービスは、お客様に詳細なマニュアルのご用意をお願いしています。
それは、私たちが楽をしたいからではありません。
お客様の貴重な時間とお金を無駄にせず、100%期待通りの成果をお返しするための、最も誠実な方法だと確信しているからです。
「誰でもいいから、とにかく助けてほしい」という丸投げの依頼は、残念ながらお受けできません。
しかし、「このマニュアル通りに、完璧に業務を遂行してくれるパートナーが欲しい」と願う、あなたのような経営者にとっては、私たちは最高のパートナーになれるはずです。
もしあなたが、日々の雑務から解放され、事業を成長させるという本来の仕事に集中したいと本気で考えているのでしたら、ぜひ一度お問い合わせください。
あなたが作る最高の「設計図」を、私たちが責任を持って形にしてみせます。
事務代行導入の無料ご相談・お問い合わせはこちらから
契約時間数以内なら、使い放題の事務代行
1ヶ月あたりの契約時間数は15時間、30時間、60時間の3コース。あなたの「今、これをやってほしい」に対応いたします。
経営者様や数多くのサラリーマンの方に、ご利用いただいています!
事務代行導入の無料ご相談は、お気軽にどうぞ。
2営業日以内にご連絡します。
Tel : 050-3570-2999
受付時間 10:00 - 17:00 [ 土・日・祝日除く ]