社員5名の壁を超えられない社長さんへ。その「自分がやった方が早い」雑務、時給いくらで処理していますか?

「事業拡大のボトルネックは『社長、あなた自身』です」

もしあなたが、事業の成長に頭打ち感を感じているにもかかわらず、毎日、請求書発行やデータ入力のような雑務に追われているとしたら。
もし「自分がやった方が早い」と、スタッフに任せるべき仕事をつい自分で片付けてしまっているとしたら。

なぜ私がこんな厳しいことを、自信を持って言えるのか?

それは、私自身が大学卒業後6年間、システムエンジニアとして「業務を仕組み化する」プロフェッショナルだったからです。
そして同時に、独立後、自分がプレイヤーとして働く限界を痛感し、「仕組み」で業務を回す側に移行した当事者でもあるからです。
「職人芸」と「仕組み化」の両方を知っているからこそ、断言できるのです。

この言葉は、耳に痛いかもしれません。

ですが、これは他人事ではなく、かつてフリーランスの事務代行として、すべてを自分で抱え込んでいた私自身に向けた言葉でもあります。

アージュスタイル代表の山田です。私は2016年から法人として事務代行サービスを行っていますが、その前は約5年間、フリーランスとして活動していました。
当時はまさに「スーパー・プレイヤー」
自分が動けば動くほど売上は上がりましたが、同時に「自分の時間が尽きた時が、事業の限界だ」という事実にも直面していました

この記事では、なぜ「デキる社長」ほど、事業のボトルネックになってしまうのか?
そして、その状態から脱却し、経営者が本来やるべき仕事に集中するための「仕組み化」の思考法について、私自身の経験と、元システムエンジニアとしての視点から具体的にお話しします。

なぜ「デキる社長」ほど、事業成長の「ボトルネック」になるのか?

中小企業やスモールビジネスの創業期において、社長は間違いなく「最強のプレイヤー」です。
営業も、開発も、経理も、雑務もすべてこなす。
その馬力があるからこそ、事業は軌道に乗ります。

問題は、事業が成長し、次のステージに進むべきタイミングで発生します。

「スタッフを雇ったが、教育する時間がない」
「任せた仕事のクオリティが低く、結局自分でやり直す羽目になる」
「『いい感じにしておいて』と頼んでも、意図が伝わらない」

その結果、「自分がやった方が早い」という結論に至り、社長は再びプレイヤーに戻ってしまいます

ですが、考えてみてください。
社長の時間は有限です。
社長が「プレイヤー」として現場の雑務に1時間を使っている間、本来やるべきだった「経営者」としての仕事。
例えば、新しいサービスの開発、資金調達、大手企業とのアライアンス交渉は、完全に停止しています。

これが、「社長自身がボトルネック」だという意味です。

あなたが優秀なプレイヤーであればあるほど、現場はあなたに依存します。
そして、あなたがいなければ何も進まない「属人化」したシステムが完成します。
結果として、事業はあなたのキャパシティという「天井」に張り付いたまま、それ以上成長できなくなるのです。

私自身の失敗談:プレイヤーだった私が痛感した「個人の限界」

私自身、フリーランス時代はクライアントの意図を察し、先回りして業務をこなすことが得意でした。
これこそが私の「価値」だと思っていました。

しかし、事業が拡大し、私ひとりでは回らなくなり、外注スタッフに業務を再委託するようになった時、その考えは崩壊します。

私が当たり前にやっていた「先回り」や「提案」を、すべてのスタッフに求めるのは不可能でした。
個人の個性や能力、その日の体調によって、サービスの品質はバラバラになる。
まさに「能力差が非常に大きい」状態です。

さらにフリーランスの集まりは、「ゆるやかなつながり」に過ぎません。
「妊娠しました、辞めさせてください」というたった1本の連絡で業務が停止するリスクを、私は何度も経験しました。

この痛い経験から、私は個人の能力に依存するサービスの限界を悟りました。
そして、法人化するにあたり、個人の才能に頼るのではなく、「仕組み」で品質を担保する道を選びました

それは、「マクドナルドのマニュアルレベルのマニュアル」に基づき、決められたルール通りに実行することで、誰がやっても同じ品質を提供できるという、元システムエンジニアとしての「システム思考」そのものでした。

<こちらもご覧ください>
社員の品質が3倍安定する「マクドナルド式マニュアル」の作り方とは?

「社長の仕事」をシステムから切り離す、元SEの「仕組み化」思考法

では、どうすれば社長はプレイヤーから脱却できるのでしょうか?

必要なのは精神論ではありません。
事業全体をひとつの「システム」として捉え、そこから「社長」という機能を切り離すための、冷静な「設計」です。

ステップ1:あなたが「やらなくてもいい仕事」を定義する

まず、あなたが行っている全ての業務を棚卸ししてください。
そして、その業務を以下の2つに分類します。

社長の仕事・ふたつの分類

  1. 経営者の仕事(あなたにしかできない、事業の未来を作る仕事)
    例:経営理念の策定、新規事業の立案、資金調達、重要な人事決定、大手との提携交渉
  2. プレイヤーの仕事(定義さえすれば、他の誰かでもできる仕事)
    例:請求書発行、データ入力、SNSの定型投稿、顧客からの一次問い合わせ対応、経費精算

多くの経営者が、「これも大事、あれも大事」と、すべてを「経営者の仕事」だと勘違いしています。

ですが、冷静に見てください。
「請求書の発行」は、本当に「社長のあなた」でなければできないのでしょうか?

「つまらない雑用」に追われ、本来やるべき仕事に時間を使えないことに「悔しさ」や「イライラ」を感じているなら、まずはその雑務を「プレイヤーの仕事」として明確に切り捨てる覚悟が必要です。

ステップ2:業務を「実行可能なプロセス」に分解する(マニュアル化)

ステップ1で切り離した「プレイヤーの仕事」を、外部に委任できる状態にします。
ここで絶対にやってはいけないのが、「丸投げ」です。

「いい感じにしておいて」という曖昧な指示は、個人の能力に大きく依存するため、必ず失敗します。
必要なのは、あなたの頭の中にある「やり方」を、誰が読んでも同じように実行できる「指示書」、すなわち業務マニュアルに落とし込むことです。

これは、システム開発における「要件定義書」や「設計書」と全く同じです。

OK指示書と、NG指示書

  • 悪い例: 「毎月末に請求書を作って送っておいて」
  • 良い例:
    1. 毎月25日に、クラウド会計ソフト「X」にログインする。
    2. 「受注管理」タブから、当月の「納品完了」ステータスの案件を抽出する。
    3. テンプレート「A」を使用し、請求書を作成する。
    4. 作成した請求書PDFを、営業マネージャーの「Bさん」にチャットで送り、承認を得る。
    5. 承認後、管理番号「Y」のメールテンプレートを使い、クライアントに送付する。

ここまで分解されて初めて、業務は「個人のスキル」から切り離され、「実行可能なプロセス(仕組み)」となります。
このマニュアル作成こそが、社長がプレイヤーから脱却するために今すぐやるべき、最も重要な「経営者の仕事」です。

ステップ3:「実行」を"ビジネスプロセス実行パートナー"に委ねる

完璧なマニュアル(設計書)が完成したら、あとはそれを忠実に「実行」するパートナーを見つけるだけです。

ここでフリーランスの個人に依頼すると、私があれほど痛い目に遭った「病気やケガによる業務停止」「能力のバラツキ」といったリスクが再び発生します。

だからこそ弊社、アージュスタイルでは、常に複数の業務委託スタッフを待機させ、必要に応じて担当者の切り替えができる体制を整えています。
ひとりが病気やケガで離脱しても、業務マニュアルはチーム全体で共有されており、別の担当者が即座に業務を引き継ぐことが可能です。

さらに、スタッフ全員にストレングス・ファインダーの提出を義務付け、お客様との相性を「科学的」にマッチングさせることで、「合わない」というリスクも排除しています。

<こちらもご覧ください>
採用ミスの損失は数百万円?「勘」で選んで大失敗する前に。ストレングス・ファインダーで外注パートナーとの相性を科学的に見抜く方法

私たちは曖昧な指示で動き、組織化されていない「フリーランスのオンライン秘書」ではありません。
お客様が定義した「マニュアル(設計書)」を、システムエンジニアの思考で、寸分違わず忠実に実行する「ビジネスプロセス実行パートナー」です。

「プレイヤー」を卒業し、「経営者」の仕事に集中するために

事業拡大のボトルネックが「社長、あなた自身」である状態は、決して悲観すべきことではありません。
それは、あなたの事業が「個人の限界」を超え、「仕組み」によって成長する次のステージに進むべきサインだからです。

「自分がやった方が早い」という考えは、短期的には正解かもしれません。
ですが、その1時間は、未来の売上を生み出す「経営者の時間」を犠牲にして得た、高価な1時間です。

まずは、あなたの頭の中を整理し、「マニュアルを作る」という経営者の仕事から始めてみませんか?

あなたが「つまらない雑用」から解放され、事業拡大という本来やるべき仕事に集中できる環境を手に入れる
私たちアージュスタイルは、そのための「実行」を担う、最も信頼できるパートナーでありたいと考えています。

あなたが定義したプロセスを、完璧に実行するチームがここにいます。
雑務を手放し、経営者としての時間を手に入れたいとお考えでしたら、ぜひ一度お問い合わせください。

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